第4期の終わり


2018年12月に道和書院の事業を承け継いでから、この8月で4期目の締を迎えようとしています。
道和書院は1969年の創業ですから、すでに50年余の歴史がありますが、事業承継で株式会社にしてから第4期、というわけです。

順調に伸びていた事業でしたが、第2期半ばの2020年3月にコロナ禍に遭遇。なぜかその直後、ちょっとした体の不具合も発覚したため、この2年ほどは新刊の刊行を抑え、最低限の仕事のみを優先させる日々でした。

コロナの出口が見え始めた昨年秋、遅れてしまっていた企画をそろそろ形にせねばと、ようやく動き始めました。
主にスポーツ書の編集に忙しくしていましたが、しばらくぶりに音楽に戻り、これから何冊か、音楽の新刊が続きます。
スポーツと音楽、そして一般向けにできる限り「開かれた」本と、専門家向けの研究書。異なる世界を行ったり来たりですが、楽しんでやっています。

今年の出版界は、4月頃からでしょうか、コロナの打撃がますます露わになってきた観があり、そしてまさかのヨーロッパでの戦争。原材料の高騰で、制作面でもひときわ厳しい状況になっています。

正直にいえば、せめてコロナ前にあと2、3年は欲しかった。そして体の不調など気にせず思い切り仕事できる期間も。そうすればもう少し、会社としての体力がついていたはずだ、という思いはあります。

ただし生来、順境よりも逆境に強い性格。我ながら、その点は実にありがたい。さて、9月からの第5期。どんな1年になるでしょうか。

(片桐文子)