体育・スポーツ史にみる戦前と戦後
■内容紹介
19名の体育・スポーツ史の研究者が、長年にわたり関心を抱き、研究を蓄積してきたテーマについて書き下ろした現時点での学術研究の成果。
日本体育・スポーツ史を中核に据えながら、アジアやヨーロッパの体育・スポーツ史研究の内容へと架橋。また、スポーツ産業史や社会におけるスポーツの位置づけから体育史への学術的貢献を意図した論考や、人物史研究、地方史研究、伝統スポーツに着目した研究も含まれている。
[著者プロフィール]
大熊廣明(オオクマヒロアキ):筑波大学名誉教授。真田 久(サナダヒサシ):筑波大学体育系教授。新井 博(アライヒロシ):びわこ成蹊スポーツ大学スポーツ学部教授。榊原浩晃(サカキバラヒロアキ):福岡教育大学教育学部教授。(本書刊行時のデータ)
■目次
第1章 日本体育・スポーツ史:第二次大戦前後の日本嘉納治五郎による関東大震災(1923年)後のスポーツによる復興の試み
戦時下における腹と腰
日本におけるソフトテニス競技の全国統括組織の形成と確立
日本厚生協会のドーポ・ラヴォーロへの眼差し
『うるま新報』にみる戦後沖縄の体育・スポーツ関連記事について
第2章 日本体育・スポーツ史:日本とアジア,地方と伝統スポーツ
朝鮮末期から日本植民地下における弓術の変容
わが国におけるニルス・ブック基本体操の評価と批判に関わる一考察
騎馬打毬の伝統性と文化的意義
ハワイ日系移民のスポーツ活動に関する研究
第3章 スポーツ産業史とスポーツ政策史
日本のスキー誕生・普及期におけるスキー用具製造販売業
スポーツ産業史研究の分析枠組み
ドイツ社会国家における余暇・スポーツ政策
東ドイツスポーツ史の再構成
第4章 欧米の体育・スポーツ史
20世紀初頭のイギリスにおける身体教育と学校衛生
1914年以前のイングランドにおける全国的統括組織非加盟ホッケークラブの活動について
ブラジルにおけるサッカーの伝播・受容
アメリカにおける第11回オリンピック・ベルリン大会参加問題
特別寄稿
戦時下における日本の厚生運動 体操伝習所旧蔵書文献目録に関する調査研究