スポーツ事故の
法的責任と予防

競技者間事故の判例分析と
補償の在り方
■編者 日本スポーツ法学会事故判例研究専門委員会
■編著者 望月浩一郎棚村政行入澤充
■発行年月日 2022年3月30日
■体裁・総頁 B5判並製カバー装/2色刷/230頁
■ISBNとCコード 978-4-8105-2141-2 C3032
■価格(税別) ¥2,400

■内容紹介

事故をできる限り減らし
すべての人が安全・公正に
スポーツを楽しめる社会を実現するために。

繰り返されるスポーツ事故。
「スポーツには危険が内在する」という特殊性のもと処理されてきたが、近年、ルールの範囲内であっても法的責任を問われる事例が出てきている。

本書は、最近の国内外の判例・裁判例を詳細に分析。事故を防ぐ安全なプレー、安全指導の在り方を探る。
序論として、スポーツ事故に関する法理論や競技規則について、海外の動向も踏まえて考察。
さらに予防施策として、海外における事故調査の方法や、補償の在り方も紹介する。

事故の本質的な原因を探らず、危険ならばやめてしまおうという姿勢は、スポーツを安全・公正に享受できる社会の実現につながらない。
補償と予防に向けた新たな社会制度を構築していく必要がある。

執筆は、第一線の法曹実務家および研究者19名。
スポーツ現場の実情を踏まえた具体的な施策を提供できる、実践的法学を目指す。


【読者対象】
スポーツ指導者
競技会等を主催するスポーツ団体関係者
スポーツ施設の管理運営責任者
教育・行政関係者
スポーツ法学を学ぶ学生
スポーツ紛争に対応する法曹実務家

■目次

はじめに 本書のねらいと構成(阿部新治郎)

 
*第1部 事故予防における競技規則の機能と限界*

第1章 スポーツ事故と法理論(入澤充)
第2章 事故予防における競技規則の機能と限界(望月浩一郎)
第3章 スポーツ事故と民事責任(棚村政行)

 
*第2部 判例分析*

第4章 判例にみるスポーツ事故の原因と予防
-第1節 格闘技における事故(横山幸祐)
-第2節 サッカーゴールポスト負傷事故(中嶋翼)
-第3節 サッカー競技中ファウル負傷事故(松原範之)
-第4節 バドミントン競技中負傷事故(岡本大典)
-第5節 技量・経験・運動能力に応じた競技規則の修正と事故予防(多賀啓)
-第6節 ゴルフの競技者同士の事故(堀田裕二)
-第7節 市民地区運動会における事故(冨田英司)
-第8節 球技練習中における事故(飯田研吾)
-第9節 スキーヤー同士衝突事故(合田雄治郎)
-第10節 サーフィン中接触事故(飯島俊・三輪渉)

 
*第3部 スポーツ事故の予防と補償*

第5章 スポーツ事故の予防と補償
-第1節 スポーツ事故の現状と保険の概要(相川大輔・中村周平)
-第2節 スポーツ事故対応の課題と海外の動向(川井圭司・中村周平)
-第3節 スポーツ事故の調査方法(水沢利栄)


おわりに
 スポーツ事故の予防に向けた今後の課題(阿部新治郎)

■著者・訳者紹介

■編集
日本スポーツ法学会事故判例研究専門委員会

■編集代表
望月浩一郎(専門委員会委員長)
棚村政行
入澤 充

■編集幹事
阿部新治郎
飯田研吾
多賀啓

■執筆者(執筆順)
阿部新治郎(弁護士 井澤・黒井・阿部法律事務所 神奈川県弁護士会)
入澤 充(国士舘大学法学部・大学院法学研究科教授)
望月浩一郎(弁護士 パークス法律事務所 東京弁護士会)
棚村政行(早稲田大学法学学術院教授・弁護士)
横山幸祐(国士舘大学大学院法学研究科博士課程)
中嶋 翼(弁護士 メトロポリタン法律事務所 東京弁護士会)
松原範之(弁護士 ミズホ横浜法律事務所 神奈川県弁護士会)
岡本大典(弁護士 松柏法律事務所 大阪弁護士会)
多賀 啓(弁護士 パークス法律事務所 第一東京弁護士会)
堀田裕二(弁護士 アスカ法律事務所 大阪弁護士会)
冨田英司(弁護士 バックステージ法律事務所 大阪弁護士会)
飯田研吾(弁護士 兼子岩松法律事務所 第二東京弁護士会)
合田雄治郎(弁護士 合田綜合法律事務所 第一東京弁護士会)
飯島 俊(弁護士 横浜西口法律事務所 神奈川県弁護士会)
三輪 渉(弁護士 横浜綜合法律事務所 神奈川県弁護士会)
相川大輔(弁護士 北尻総合法律事務所 大阪弁護士会)
中村周平(同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程)
川井圭司(同志社大学政策学部・大学院総合政策科学研究科教授)
水沢利栄(福井大学教育学部教授)